車両・設備・営業許可・運転資金…開業前に押さえたい資金計画のポイント
「自分のお店を持ちたい」
「まずは小さく始めたい」
「固定店舗よりリスクを抑えて開業したい」
そんな方に人気なのが、キッチンカー開業です。
たしかにキッチンカーは、固定店舗に比べると少ない資金で始めやすく、フットワークも軽いのが魅力です。
イベント出店、オフィス街、商業施設、観光地など、出店場所を変えながら営業できるため、開業の選択肢として注目されています。
ですが、実際の相談現場では、
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思ったより開業資金がかかる
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車両だけ買えば始められると思っていた
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許可は一つ取ればどこでも営業できると思っていた
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売上は見込めても、手元資金が残らない
というケースが少なくありません。
つまりキッチンカーは、
始めやすそうに見えて、知らないと危険なポイントが多い業種なんです。
キッチンカー開業でよくある勘違い
キッチンカーは、SNSなどでも華やかに見えます。
おしゃれで、自由で、楽しそう。これは確かに魅力です。
ただ、実務では次のような勘違いが起こりがちです。
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キッチンカー本体だけ準備すればいい
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開業資金は少額で足りる
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料理ができれば商売になる
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出店先は開業後に何とかなる
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融資はそこまで考えなくても大丈夫
ですが、実際には
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車両費
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改装費
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調理設備
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保健所対応
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包装資材
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食材仕入れ
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出店料
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ガソリン代
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人件費
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広告費
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売上が安定するまでの運転資金
まで見ておく必要があります。
つまり、
“車で売る飲食店” である以上、
飲食業としてのお金も、移動販売としてのお金も両方かかるわけです。
見た目は軽やかでも、資金計画は意外とどっしりしています。
キッチンカー開業で必要になるお金
キッチンカー開業では、主に次のような費用が発生します。
1. 車両取得費
もっとも大きいのが車両関係の費用です。
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新規で車両を購入するのか
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中古車ベースで改装するのか
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すでに完成済みのキッチンカーを買うのか
によって大きく変わります。
さらに、車両本体だけでなく、
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外装デザイン
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厨房設備
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給排水設備
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発電機
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冷蔵庫
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換気設備
などの費用も必要です。
2. 開業準備費
キッチンカーは車だけあっても営業できません。
たとえば、
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メニュー開発
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容器・包装資材
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POSレジや決済端末
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看板やメニュー表示
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ホームページやSNS整備
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チラシや販促物
なども必要になります。
3. 営業開始後の運転資金
ここを軽く見ると危険です。
開業後には、
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食材仕入れ
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ガソリン代
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出店料
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駐車場代
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通信費
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修理・メンテナンス費
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人件費
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生活費
などが継続して発生します。
キッチンカーは、売上が毎月安定するとは限りません。
天候、イベント状況、出店場所によって大きく変動します。
だからこそ、
開業資金だけでなく、開業後しばらく持ちこたえる運転資金 が重要になります。
キッチンカー開業で融資を考えるべき理由
「小さく始めるから自己資金だけで何とかしたい」
そう考える方も多いです。
もちろん、自己資金で進められるなら理想です。
ですが実際には、自己資金だけで無理に始めると、
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車両にお金をかけすぎて運転資金がなくなる
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出店が安定する前に資金が尽きる
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修理やトラブルに対応できない
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追加仕入れや広告に回す余力がない
といった状態になりやすいです。
つまり融資は、
足りないお金を埋めるためだけのものではなく、開業後の安定性を高めるための手段でもあります。
キッチンカーは、少額開業に見えて、実は資金繰りの差がかなり出る業種です。
開業融資で見られやすいポイント
キッチンカーで開業融資を受ける場合、特に重要になるのは次の点です。
1. 何をどこで売るのか
「キッチンカーをやりたい」だけでは弱いです。
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何を売るのか
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誰に売るのか
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どこで営業するのか
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客単価はいくらか
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1日の想定販売数はどれくらいか
ここが具体的であるほど、計画の信頼性が上がります。
2. 出店計画があるか
キッチンカーは、出店場所の確保がかなり重要です。
どれだけ良い商品でも、出店先が安定しなければ売上は不安定になります。
そのため、
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イベント出店中心なのか
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平日はオフィス街なのか
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商業施設と提携するのか
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定期出店先があるのか
といった点がとても大切です。
3. 車両・設備計画が現実的か
必要以上に豪華な車両にすると、初期投資が膨らみます。
逆に設備が足りないと、営業効率や衛生面で問題が出ます。
大事なのは、
売る商品に合った設備を、無理のない範囲で整えること です。
4. 運転資金を見ているか
ここは本当に重要です。
キッチンカーは、売上がゼロの日もあり得ます。
雨、風、イベント中止、出店場所の変更。
想像以上に変動が大きいです。
だからこそ、
売上予測より先に、固定費と当面の資金繰りを見る 必要があります。
知らないと危険なポイント
車両に予算を使いすぎる
開業時にテンションが上がって、車両やデザインにお金をかけすぎる。
これはかなり多いです。
もちろん見た目は大事です。
でも、見た目でお腹は膨れても、口座残高は膨れません。
開業直後は、まず続けられることが最優先です。
出店先を後回しにする
キッチンカーは「営業許可が取れたらどこでも売れる」わけではありません。
実際には、どこで営業できるか、どうやって出店機会を確保するかが大きな課題になります。
ここを考えずに始めると、車はあるのに売る場所がない、という状態になりかねません。
売上を楽観的に見すぎる
SNSで人気のキッチンカーを見ると、どうしても夢があります。
ですが、開業直後から毎回行列、というのはかなりレアです。
特に最初は、
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認知がない
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リピーターがいない
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出店場所が安定しない
ので、保守的な売上計画の方が安全です。
許可や手続を軽く見る
キッチンカーは飲食営業です。
そのため、営業に必要な許可や衛生面の準備をしっかり確認する必要があります。
営業エリアや販売方法によって、事前に確認すべき事項が変わることもあるため、
「とりあえず始める」は危険です。
こんな方は、開業前の相談が大切です
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キッチンカーで独立したい方
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飲食店より小さく始めたい方
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車両購入と融資のバランスに悩んでいる方
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出店計画を含めて整理したい方
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開業に必要な手続を確認したい方
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自己資金だけで進めるべきか迷っている方
まだ具体的な車種が決まっていなくても大丈夫です。
むしろ、その段階で全体設計をしておく方が安全です。
当事務所がサポートできること
当事務所では、キッチンカー開業にあたって、
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開業までの流れの整理
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必要な手続の確認
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事業計画の整理
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車両費・設備費・運転資金の見える化
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開業融資に向けた準備サポート
など、開業前に必要な実務を総合的に支援しています。
キッチンカーは、自由な働き方ができる魅力的な業態です。
ただし、自由に見える事業ほど、最初の設計が大切です。
ここを整えておくことで、開業後の安定感はかなり変わります。
キッチンカー開業は、資金計画を甘く見ると危険です
キッチンカー開業では、
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車両取得費
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設備費
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営業準備費
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運転資金
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出店計画
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必要な手続
これらをまとめて考える必要があります。
「少額で始められそう」
「気軽に始められそう」
というイメージだけで進めると、開業後に苦しくなりやすいです。
逆に、最初にしっかり資金計画を立てておけば、
キッチンカーは非常に魅力的な開業スタイルになります。
キッチンカーでの開業をご検討中の方へ。
車両取得費、設備費、運転資金の整理から、必要な手続の確認、開業融資に向けた事業計画の準備まで、実務に沿ってサポートしています。
「何から始めるべきか分からない」「自分の計画で資金が足りるか不安」という段階からでも、お気軽にご相談ください。
